令和の消防王ことロレンツォです。
消防団の課題ってたくさんありますよね。
今回は最も意見の多い操法大会について考えました。
家族が願うのはあなたが「全国操法大会で優勝する」ことではないと思います。
有事の際にあなたが「無事戻ってくること」が一番の願いではないですか?
課題の階層化
消防団の課題を掘り下げ現状の把握をしなければ解決策にたどり着くことはできません。
まずは消防団の課題を大きく分け階層化していきます。
私が思いつくだけでこれだけでてきました。
この表を作りながら考えただけですので、他にもまだまだあります。
この課題についてこの記事だけで完結しようとすると、多分トイレットペーパー以上の長さになるので、今回は各地で特に問題視されている操法大会について取り上げていきましょう。
操法大会の大きな課題
次に操法大会における問題点として大会に向けた訓練時間(期間)が大きな課題になるので深堀してみます。
こんな感じに問題点が出てきました。
この問題の解決策は簡単で操法大会を辞めることで解決します。
しかし、いきなり大会は今年からやりませんというわけにはいきませんよね。
では、どうするか?
一つの方法として操法大会のやり方を変える方法です。
それについては、ロレンツォがこのブログを立ち上げて一番最初に書いた
にありますので、興味がある方は読んでみて下さい。
練習時間が長くなることで家庭、仕事、ケガのリスクが増えたり分団員に負担がいきます。
消防団にいる以上負担をゼロにはできませんよね。
もちろん機械器具の取り扱いの技術向上は必要ですし、そのために訓練の時間も必要です。
しかし、訓練時間の長さが負担になっているわけですから、現状の技術向上のペースを落とすことなく拘束時間の減少を測ることができればいいですよね。
あとはどのぐらい拘束時間を減らせるかになります。
操法訓練の内容を考えてみる
操法訓練で現場で必要とされているところ以外は訓練をしないようにすれば、拘束時間の短縮になります。
みなさんにお願いです。
この先を読み進める前によーく考えてみて下さい。
何が必要で何がいらないかをよーく考えるんですよ。
熟考ですよ。
わたしもすごーく熟考します…
うーん…
………んっ?
…???
8割いらないじゃないですか!
必要ないところを削っていくと操法訓練の流れで練習することができません。
必要なところはごくわずかなので、そのためにいらないところの動作をしなくては、操法訓練にならないじゃないですか。
困りましたねー・・・
訓練は必要なのにムダなことに時間を使っている。
火災時に水を送る訓練は必要なのでその時間の拘束はみなさん理解してくれると思います。
しかし、こんなにも不要な動作を覚えるために時間を割いていたのでは、みなさんが操法を嫌がるのが理解できます。
なぜって?
必要のないことが8割もある訓練に年間数十時間、人によっては数百時間も使っているわけです。
見方を変えれば、子供のしつけの時間、家事分担で自分の担当をする時間、仕事をする時間、地域の役員の仕事の時間など、やらなくてはいけないことを人に押し付けているにすぎません。
これは自分の仕事もしないでパチンコに行ったりしてるのと変わりませんよね。
これでは一番負担のかかる奥様をはじめとする家庭に文句を言われても仕方ありません。
拘束時間短縮と技術取得のバランス
消防ポンプの取り扱いの基本って何でしょう?
- ポンプで水を吸う
- ホースをつなぐ
- 水を出す
- 筒先が目標に水をかける
- 合図、動作の確認
ざっくり上げるとこんなもんじゃないですか?
これができれば基本をマスターしたことになります。
これ以外にも媒介中継やいろいろな技術がありますが、操法訓練では覚えません。
なぜなら操法が基本であったなら、これさえ覚えてしまえばまずはよしとなりますよね。
この程度ならすぐに覚えられるますので、短期集中ならトータル10時間もあれば覚えることができるはずです。
上記の中で忘れてしまいがちなのはポンプの操作ぐらいですよね。
勉強と同じで適切な繰り返しが覚えるのに効果的なので、ひと月に1回なのか、ふた月に1回かは分団ごとに分団員の習熟具合によって決めればいいと思います。
ここが拘束時間とのバランスになります。
なぜなら、1回で覚えられる人に数百時間も訓練させる必要はないですし、10回やっても覚えられない人には15回、20回と訓練する必要があるからです。
ですから、必要なことだけは覚えるようにすればいいので、各分団ごとにバランスを取りながら訓練を行うだけになります。
まとめ
操法大会の課題を考えていくと操法自体が必要ない訓練方法という結論になります。
操法訓練で覚えることを重要視してきた消防団ですが、必要なことって1割もないかもしれません。
もしこの方法で操法訓練以上の成果がでるのであれば、操法大会のための訓練をこの方法に置き換えることで、すべての負担とは言いませんがなくせるはずです。
過剰な練習による身体的負担でケガをしたり、家庭での役割分担をこなすことでの奥様や子供への負担、仕事をする時間など、時間拘束によるさまざまな負担が激減します。
操法に情熱を燃やしている人へ
操法に情熱を燃やしているい人もたくさんいるのも事実です。
団結力や意思の疎通なども必要ではあります。
しかし、操法=すべてを網羅しているわけではないことと、他の方法に置き換えることで補うことってできませんかね?
例えば、家族を含めてBBQをしたり、夏に海に行ったりすることで家族への理解を得ることができるかもしれません。
ロレンツォの地域では分団ごとにいろいろ取り組み始めています。
BBQをして分団員が率先して準備から片付けまでをこなしたり、海水浴に家族をつれていって危なくないように分団員が子供の面倒をみたりなど、先ほど挙げた事をすることで家族からの理解も得られるようになってきています。
BBQの時に子供たちに火の扱い方、怖さなど教えることなどができます。
BBQや海水浴がいいかは各分団でちがいますから、一概にいいというわけではありません。
しかし、なにかを変えて行かなくては消防団自体が成り立たなくなる日はすぐそこまで来ています。
操法が強いことで分団としての地位が高かった時代は昭和までです。
操法の順位でマウントを取り合うのはもう辞めにしませんか?
家族や地域から信頼される組織に変えていきましょうよ!
さいごに
いきなりすべての問題点を変えることはできませんが、声を上げていかなけれ変わりませんよね。
操法が好きな人も、嫌いな人も消防団の目的を思い出してください。
抽象的ですが地域を守ることが消防団に入った目的ですよね。
私たちは自衛隊や消防士などの専門職ではありません。
あくまで臨時の人間です。どんなに背伸びをしてもできることに限りがあり、できる限界値もそう高くはありませんよね。
人数が少ない中で活動をしていくには、ムダなことを減らして合理的に進めていかなくては助けられるものも助けられません。
気持ちだけでは人は救えません。
今日は3月11日、東日本大震災の日です。
多くの消防団の方が亡くなられました。
メディアは消防団をヒーローのように扱っていますが、亡くなられた方のご家族からすれば、ヒーローの扱いなんかはどうでもいいことではないですか?
生きていてほしかった・・・
それがすべてだと思います。
水門を閉めに行ったことで助かった命もあります。
しかし、水門を閉めに行ったことで失った命もあります。
どれが正解は結果論でしかないです。
この時をきっかけに消防団は命の危険がある活動をしていることを家族が知りました。
火災の時でも有事の際に自分の旦那がケガをするかもしれない、死ぬかもしれない、そんな心配をする家族が増えたと思います。
飛躍しているかもしれませんが、操法のムダな訓練の時間を津波の対応訓練に使っていれば、もっと正確な判断で自分の命を守ることができたかもしれません。
地域によって想定される災害は変わってきます。
今以上に時間を拘束することはできないなかで、地域に必要な災害対応のスキルを身に付けるには操法に時間を割いていては東日本大震災の二の舞になりかねません。
操法が好きな人も、嫌いな人も、今日という日をきっかけに少し考えてみませんか?
話がズレてすみません。
最後にもう一度言います。
あなたの家族が求めるのは「全国操法大会で優勝する」ことではないと思います。
有事の際にあなたが「無事戻ってくること」が一番の願いではないですか?
操法の在り方を考えるきっかけになればいいかな。
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